■英語 単語編

○ 必要ない前置き - Needless preface

英単語 = 英語力といっても過言ではありません。 少なくとも6割がたはボキャブラリィ=語彙=単語力に左右されます。
語彙力を高めるための最善の方法は英文を精読することです。

単語を覚える ⇒ 英文が読める ⇒ 新規の単語力がつく 
の循環で語彙力を伸ばすことです。
英語、とくに読解力を伸ばしたかったら辞書を片手に英語の文章を出来るだけ読むこと、です。
 (※ それに対し、英作文力は文法を覚えることで伸びます。読解と同様、単語力は必要ですが。 )
 (※ また作文力を高めれば読解力が、読解力を伸ばすと作文力が伸びます。 これも相互補完関係。 英語に限らず古典などもそうです )

○ ちょっとしたテクニック - some technic

当たり前のことを言いますが、英語とは「言語」です。
言語とは、その性質上、普遍的 一般的な法則を持つものです。
従ってその法則を身につければ単語を覚えるのもちょっとだけ楽になります。

 [ I ] 動詞の変化
  英文法を先に学んだ方はご存知のことと思いますが、動詞は使い方によって様々に変化します。
  具体的には 原形 - 三単現形 - 過去形 - 過去分詞 - 現在分詞 の5つです。用法は下のとおり。

   原形    - 動詞の原形。一人称 or 二人称単数 ・ 複数が主語の現在を示す時。
   三単現形 - (-s , -es , -yies) 三人称単数が主語の現在文の時。
   過去形   - (-d , -ed , -yied) 過去を示すの文章の時。
   過去分詞 - (-n , -ne ) be動詞とあわせて受動態、受動詞haveとあわせて完了形など様々な用法がある。
   現在分詞 - (-ing , -ying) 分詞や動名詞、be動詞と合わせて現在形など。

  以下は具体例。

原形
三単現形
過去形 過去分詞 現在分詞
do - する does did done doing
play - 遊ぶ・演奏する plays played played playing
run - 走る・(うまく)いく runs ran run running
read - 読む reads read read reading

 動詞の変化は大体2パターンに分かれる。
  規則動詞と不規則動詞である
 
 どちらの場合も三単現形と現在分詞形の変化は共通しているので、以降説明は省く。
 問題は過去形、過去分詞形である。

 playのような変化をする動詞を規則動詞という。
 ほとんどの動詞はこのパターンで変化する。
 一般に複雑な (長い) 動詞ほどこのパターンになる。 introduce(紹介する) など。
 この系統は原形と意味さえ一致させればいいので非常に覚えやすい。

 そのような変化をしない動詞を不規則動詞という。
 do run read などはこのパターンである。
 
 その中でも比較的一定の変化をする fall - fell - fallen (落ちる) や go - went - gone (行く)などと そのような判りやすい変化をしないものがある。
 しかし後者は その数は少なく印象的であるため、逆に一番覚えやすいかもしれない。

以下に簡単な不規則動詞の一覧表を作っておく。 参考にしてほしい。

原形
過去形 過去分詞
be ( is , am , are) - 〜である was , were been
become - 〜になる・〜にふさわしい became become
begin - 〜をはじめる began begun
bind - 縛る・〜を拘束する bound bound
bite - 噛む bit bit , bitten
blow - 吹く blew blown
bring - 〜を持ってくる brought brought
build - 建てる built built
buy - 買う bought bought
catch - 捕らえる caught caught
choose - 選ぶ chose chose
come - 来る came come
cost - (費用などが)かかる cost cost
cut - 切る cut cut
deal - 配る dealt dealt
do - する did done
draw - 描く drew drawn
drink - 飲む drank durnk
drive - 運転する drove driven
eat - 食べる ate eaten
fall - 落ちる fell fallen
feel - 感じる felt felt
find - 見つける・気づく found found
fit - 〜に合う fit fit
fly - 飛ぶ flew flown
forget - 忘れる forgot forgotten
get - 得る got gotten
give - 与える gave given
go - 行く went gone
grow - 育つ grew grown
have - 持っている had had
hear - 聞く heard heard
hide - 隠す・隠れる hid hidden
hit - 打つ hit hit
hold - 保つ・手に持つ held held
keep - 〜し続ける kept kept
know - 知っている knew known
lead - 導く led led
leave - 離れる left left
lend - 貸す lent lent
let - 〜させてください let let
lose - 負ける・失う lost lost
make - 作る・〜にする made made
mean - 意味する meant meant
meet - 会う met met
pay - 支払う paid paid
put - 置く put put
read - 読む read read
ride - 乗る rode ridden
rise - 増す・上がる rose risen
run - 走る ran run
say - 言う said said
see - 見る・判る saw seen
seek - 探す sought sought
send - 送る sent sent
set - 設置する・沈む set set
shake - 振る shook shaken
show - 見せる showed shown
sing - 歌う sung sang
sit - 座る sat sat
sleep - 眠る slept slept
speak - 話す spoke spoken
spend - 費やす spent spent
stand - 立つ stood stood
swim - 泳ぐ swam swum
take - 手に取る took taken
teach - 教える taught taught
tell - 言う told told
think - 考える thought thought
throw - 投げる threw thrown
understand - 理解する understood understood
wake - 起きる woke awaken
wear - 着る wore worn
win - 勝つ won won
write - 書く wrote written

 さらに小さなテクニックであるが、動詞は派生的に発生するものであるから 関連がある。
 たとえば get と forget 共通点がある。
 同様に stand と understandにも共通点がある。
 understand とは 意識下で立てる⇒しっかりさせる =理解する のである。

 同様に rise - arise(生じる) , wake - awake(起こす) , come - overcome (克服する) など。
 arise は 事象が増す⇒浮かび上がる ⇒発生する=生じる。

 このように語源で考えると単語を楽におぼえることが出来るだろう。
 またこれらの動詞は変化の仕方も共通する。 辞書で調べてみること。


 [II] 動詞から他の語句へ

 remove (取り除く) という動詞がある。
 remov - al に変化させると(除去) という名詞になる。
 remov - able に変化させると(取り除くことが出来る) という形容詞になる。

 また remove には (距離)という名詞の意味もある。
 remov - ed にすると (離れた)という形容詞になる。
 remov - er で 取り除くもの = (剥離剤) という別の名詞になる。

 更にremove という単語自体 re - move =動かしなおす =取り除く という派生過程を経た単語である。
 moveという単語は その他に movement (名詞:活動) movie (名詞:映画) などに派生している。

 このような変化の法則を覚えると更に単語を連想しやすくなる。
 以下、法則をいくつかあげてみる。
 勿論これ以外のパターンもあったり、パターンにあてはまらない動詞もあるので注意。

 ■ 動詞 + al ⇒ 名詞
  [fx] try (挑戦する) ⇒ trial (挑戦)  survive(生き残る) ⇒ survival (サバイバル 生き残り)

 ■ 動詞 + ion ⇒ 名詞
  [fx] create (クリエイト、創造する) ⇒ creation (創造)  inform (知らせる) ⇒ information (情報)  

 ■ 動詞 + ment ⇒ 名詞
  [fx] judge (判断する) ⇒ judgement (審判)  punish (罰する) ⇒ punishment (罰)

 ■ 動詞 + ance or ence ⇒ 名詞
  [fx] ignore(無視する・知らない) ⇒ ignorance (無知) import(輸入する) ⇒ importance (重要性)

 ■ 名詞 + al ⇒ 形容詞
  [fx] add(加える) + ion ⇒ addition(追加) + al ⇒ additional(加えられた)  culture(文化) ⇒ cultural (文化的な)

 ■ 名詞 + ant or ent ⇒ 形容詞
  [fx] presence(現在) ⇒ present(現在の) importance(重要性) ⇒ importance(重要な) ignorance(無知) ⇒ ignorant(無知な)

 ■ 名詞 + ive ⇒ 形容詞
  [fx] create(創造する) ⇒ creative (創造的な)  defence(防御) ⇒ defensive (防御的な)

 ■ 名詞 + ful ⇒ 形容詞
  [fx] need (必要とする) ⇒ needful (必要な)  joy(喜び) ⇒ joyful (喜ばしい)

 ■ 名詞 + less ⇒ 打消しの形容詞
  [fx] need (必要とする) ⇒ needless (必要のない)

 ■ 形容詞 + ness ⇒ 名詞
  [fx] weak (弱い) ⇒ weakness (弱点) aware(気がついた) ⇒ awareness(発見)

 ■ 形容詞 + ty ⇒ 名詞
  [fx] act (行動する) + ive ⇒ active(活動的な) ⇒ activity (活動)    difficult (難しい) ⇒ difficulty (難しさ)

 ■ 形容詞 + ly ⇒ 副詞
  [fx] beautiful (美しい) ⇒ beautifully(美しく)

 ■ im or un + 名詞 ⇒ 名詞の否定
  [fx] moral (道徳) ⇒ immoral (不道徳)  real(現実) ⇒ unreal (非現実)

 ■ re + 動詞 ⇒ 再び 〜する
  [fx] re + move = remove 動きなおす=除去 reaction ⇒ 再び動く =反応 


 その他 dis 〜 には 〜の否定、 co 〜 には共同、共通に、などの意味を付加させられる場合がある。
 また動名詞を利用して 動詞ing + 名詞 で形容詞のような働きを持たせることも出来る。

○ 必須単語 needful words
 さて、以上のことから動詞や名詞、形容詞は相互に関係が有る場合が多く関連して覚え安いことが判ってもらえただろうか。
 が、どうしても独立して覚えなければならない単語がいくつかある。
 接続語や副詞などのつなぎ語の類、また疑問詞や助動詞などがそれである。
 これらの単語は簡単な単語である分使用頻度が高く、それゆえに自然と身につくとは思うが、以下にリスト化しておく。
 疑問詞と助動詞は文法編を参考にされたし。

 ■ つなぎ語
  and : 〜と
  or : それとも
  but : 〜だが
  while : その一方 = on the other hand
  so : だから
  though : だけれども 、 とはいうものの
  although : たとえ〜でも (譲歩表現)
  however : しかしながら
  for example : たとえば
  therefore : それゆえに
  because : なぜなら
  in particular : 特に
  if : もし〜ならば
  unless : もし〜でなければ
  as : 〜と同様に
  as a result : 結果として
  in the beginning = at first :はじめに
  for : と、いうわけは
  above all : 結局
  instead :そのかわり

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